弁護士に依頼するタイミング
従業員とのトラブルは、まずは会社内での話し合いで解決することが望ましいでしょうか。たしかに、従業員の言い分に全く耳を貸さないという姿勢では、より不信感をつのらせるばかりで、解決はどんどん遠のいていってしまいます。
しかし、会社と従業員との間のトラブルは、ほとんどの場合、背景に法律問題が隠れています。その問題が、法的にどのように解釈されるかを見誤ると、紛争がより拡大してしまいます。もともと労働に関する法律は、労働者の生活を守るという立場で作られているので、会社と従業員との間で対立が生じた場合、法律的には会社側が不利になることが多いです。
しかし、会社と従業員との間のトラブルに際して、どれだけ会社側が不利におかれたとしても、従業員の言い分がすべて正しいとは限りません。初動さえ間違えなければ、落ち着くところに落ち着くことが多いといえます。会社と従業員との間の労務問題が、大きなトラブルに至っているのは初動時にミスがあるケースが圧倒的に多いといえます。
どのような紛争も、お互いが納得して和解的に解決することができることが一番望ましいといえます。しかし、感情的な対立が含まれているような場合など、いずれかが法的な目線で冷静な判断をできないときには、どうしても裁判を見越した対応が必要となります。特に京都は、全国的にも和解での解決がしにくいと評価されている土地柄があり、会社内の話し合いで解決することは容易ではありません。
裁判では良きにつけ悪しきにつけ、証拠がなければ主張が通りません。労務対策の観点からは、トラブルが生じそうな従業員とのやりとりをめぐっては、十分な証拠を確保しておかなければ、あったことまでなかったことにされてしまいかねません。
会社と従業員との間で労務問題を伴うトラブルが生じたときは、初動の誤りに陥らないため、トラブルが生じたそのときこそが、弁護士に相談いただくべきタイミングです。
しかし、トラブルが生じてからでは、十分な証拠が確保されておらず、会社側の正当な言い分を裏付けることができないことも少なくありません。こうした事態を避けるために、特に労務問題については、発生する前の段階からの予防的な対応が重要です。会社を守る労務対策のため、問題が起きるよりも前に、当事務所へ継続的なご相談をいただくことを是非ご検討ください。
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